ブリ(ハマチ)の骨格標本の作り方

今回はブリの骨格標本を作ってみます。
2021年1月に釣ったブリが材料です。

作り方についてですが、
基本的には以前紹介したマダイの骨格標本と
手順は同じ。
基本の8パーツで組み立てていきます。
※先にマダイ編をよむことをオススメします。

アゴの骨格標本、基本の8パーツ。
上4つが上顎(左・右)、下4つが下顎(左・右)
除肉と脱脂処理まで終えた状態。

今回は接着剤に「グルーガン」を使って
組み立ててみたいと思います。

グルーガンには接着剤としての
メリット、デメリットがあります。

僕が考える主なメリットは、
①固まるまでの時間が早い事。
②はみ出した部分は固まった後に取れること。
③失敗しても温めたら外してやり直せる事。
④隙間を埋めながら接着できる事。

デメリットは
❶ノズルが太く細かい作業が苦手な事
❷接着剤の糸引きが多い事
❸準備、片付けが面倒な事
❹火傷に注意が必要な事

骨格標本作りではデメリットよりも
メリットの部分が大きいです。
特に④は他の接着剤の追随を許さない。
なぜ④が必要かというと、一度骨格標本を
作成すると分かるのですが、骨の間には実は
軟骨があり、下処理時にそれを除去する為に
どうしても隙間ができてしまうから。

接着剤は、面と面を接着する事が前提で
考えられているので、接着液はサラサラで
隙間を埋めるということは苦手なものが多い。

その点、マダイ編でもオススメしてきた
エポキシ系2液式接着剤や、光硬化接着剤も
隙間を埋められる数少ない接着剤なのであるが
ことその点だけでいうとグルーガンが最も
適していると思います。

ただし、デメリットでもあげた通り
細かい作業は苦手なので、小型の標本や、
抜けた歯の接着や折れた骨の補修などは
非常にやりづらい。

魚種(歯の形状)やサイズで接着剤を
使い分ける事で作業効率は上がると思います。

さて、前置きが長くなりましたが
早速まず上顎から組み立てていきます。

歯の付いている左右の顎をくっつける。
上の写真の下側の2点です。

この時にざっくりと完成イメージを持って、
上顎の形状(接着角度)を決める事が重要。
後述しますが、グルーガンは接着後も補正が
効くのでそんなに慎重になる必要はないです。

本来、軟骨があった部分の隙間を埋める様に
溶かしたグルーを流し込んでいく。
コツはいきなり大量にグルーを出さずに
角度調節出来る仮止め程度に留めておく事。

下から見た図。
左右のズレがないか、開き角度は適正かを
確認する。
歯の先端部がやや開いた状態で接着しておく
とバランス良い形状で仕上がります。

上から見た図。
バランスをチェック。

次に上顎の上の部分の骨を接着する。
この骨は上顎と凹凸がピタリとハマり
気持ちがいいです。(^。^)
しかし、最終的に口を開いた状態の標本を
作りたいならば、ピタリと嵌めてはダメ。
ピッタリ嵌るのは口が閉じた状態だからです。

なので、ちょっとずらしたポイントでの
接着を心掛けることが重要になります。

左上の凸凹が気持ちよくピッタリ嵌る。
が、カッコイイ標本を作る為には敢えてズラす事が必要。

この位置関係は経験による部分が大きいが
上の写真くらいを目安に接着すれば
カッコ良く開いた口の標本になると思います。

目立たない様に内側から隙間を埋める様に
接着していきます。
※上の写真は見やすくする為に、接着後の
写真を載せていますが、実際は指で骨を
仮固定した状態で接着していきます。

左右のバランスを見ながら、
反対側も接着していきます。

内側からバランスをチェック。

外側からバランスをチェック。

だいたい均等に接着出来ていたら、
上顎はこれでいったん完成です。

次に下顎を組み立てていきます。

まずメインの下顎を接着していきます。

接着面にグルーを塗布します。

塗布量は仮固定程度の少量で大丈夫です。
塗布したらすぐにもう片方の下顎の骨を
接着して角度を調整してください。
この時、先ほどの上顎に嵌ることをイメージ
して角度を決める事が重要です。

別の接着方法としては、角度をイメージした
状態でキープして接着するのもアリです。
やりやすい方法で接着してください。

仮固定出来たら、バランスチェックしましょう。

内側からチェック。

外側からチェック。

次に下顎の外側の骨を接着します。
この骨を接着する際には向きに
気をつけてください。

下段の左右両側の骨です。

下顎に対して、上の写真の方向で組み合わせてください。

完成形のイメージ

向きが合っていればピッタリ合います。
顎の下側に沿わせるイメージです。

下顎の下側の溝にグルーを流し込んでから
骨を差し込んで接着すると上手くいきます。

差し込みながら凹凸に合わせます。

これを左右行い、バランスチェックします。

内側からチェック。

外側からチェック

斜めからもチェック。

これで下顎が完成です。
いよいよ上顎と下顎を組み立てる最終工程です。

まず、最終の仕上がり具合をイメージした
口の開き角度を決めます。
この時、実際の魚の外観の特徴をしっかりと
思い浮かべるのがカッコ良く決まるコツです。
特に横から見た上顎と下顎の関係性。
やや受け口気味にした方が収まりがいいです。

だいたいの位置決めができたら仮接着です。


下顎と上顎が接するポイントに多めのグルーを
流し込みます。
ここも本来は肉がある部分なので、隙間を
埋めるように多めのグルーが必要になります。

固まったら逆サイドも同じように接着します。

接着できたら、全体のバランスをチェックします。

イメージ通りの開きになっているか。
もし角度が気に入らなかったらこの時点で
調整をします。

調整の方法は、グルーガンの先端部分を
接着部に押し当ててグルーを溶かします。
グルーガンのレバー(トリガー)を引かずに
溶かす為に押し当てるだけです。
グルーが溶けてきたら角度を微調整します。
角度調整ができたら、必要に応じて追加で
グルーを塗布して補強します。

後ろ側からバランスチェック。

前側からバランスチェック。

問題無ければ、これまでに仮固定してきた
ところに対して、極力見えないように
内側から補強のグルーを塗布していき、
本固定していきます。

これで完成です!

ブリ独特の鳥の嘴?のような口の形を再現!
ブリにはマダイとは違うカッコ良さがありますね!